導入事例・お客様の声
豊岡病院 様
豊岡病院 様 ご紹介
(病院様ホームページより一部転載)
「包括的高度医療を目指して 〜やさしさと思いやりにつつまれた病院〜」
豊岡病院は、明治4年に開設。開院以来、135年にわたり、誰でもいつでも安心して通える公立病院として、地域住民の「生命と健康」を守りつづけてきた。また精神医療においても誰でも気軽に診察や相談が受けられる敷居の低い病院として地域に開かれた精神医療を実践されている。
旧病院は昭和30年に完成し「クリスマスケーキにガラスをはめこんだような美しい建物」と評されるユニークな円形建築であるが、老朽化が著しく、将来的にも但馬地域の基幹病院として大きな役割を果たすためには、先進医療機器の整備や急性期医療機能の充実が欠かせないため、この度構想以来15年、着工から3年の年月を要して、移転新築を実現した。
新病院は、質の高い包括的な医療や救命救急など三次医療を担う病院を目指すため、救急病棟を独立されるなど、救急医療の充実が図られている。
また専門性の高い疾患への検査・治療機能を高めるため、内分泌糖尿内科の充実や血液内科の新設など専門診療科の充実も積極的に進められた。
個々の空間を大切にする病室計画
病室は広く、ゆったりとベッドが配置され、4人室においても個室的感覚を味わえる工夫がなされている。すべてのベッドの側には窓があり、光と風を取り入れられるので明るい環境で療養できる。出窓にはベンチが造作で備え付けられており、訪問した家族にも嬉しい病室計画である。また、病室ごとにトイレと洗面化粧台が用意されるなど、患者さんに優しい工夫が随所に感じられる。
災害拠点病院として
豊岡病院は、災害時に中心的な役割を果たす病院として平成8年に災害拠点病院に指定されている。豊岡市は2004年台風23号による大規模の水害に見舞われた。市内は水浸しで、豊岡病院も混乱していたが、病室には暖かい看護が待っていたと聞く。尚、この風水害で豊岡市が水没した際、災害拠点病院が初めて医療チームを派遣し、診療を行ったケースとされる。
また、新病院は免震構造を採用している。免震装置(アイソレータ)がすべての柱の下に取り付けられており、地震エネルギーを吸収、震度7の地震でも建物内での体感震度は3くらいとなるという。医療機器の破損による機能喪失、落下物や転倒事故を防ぎ、災害時の病院機能を維持し、地域の医療活動の拠点として大きな役割を担うことができる。
電動リクライニングチェアベッド
癒しと潤いの環境づくり
内装では、1F受付カウンター上部や各エレベータホールにある「樹々の道」と題されたコイリングレリーフが印象的。コイリングレリーフは芯となる木材に様々な色の糸を巻きつけたものである。
1Fホスピタルストリートの木彫レリーフは「生命の樹」と題され、地域の中学生の皆さんが「夢」をテーマに絵を描いたブロックを集めたもので構成されている。また病院組合職員の方や家族の皆さんも参加されて作られたものでもあり、色とりどりの想いが楽しい空間を演出している。
中央待合からエレベータホールに向かう廊下の壁面には、陶板レリーフがある。「健康の輪」と題されたこのレリーフは、健康を象徴する光の輪が病を押し退けていくイメージを表現したものだという。
そして、食堂のステンドグラス。これは、アーキテクチャル・グラス・アーティスト三浦啓子さんの作品。「はばたけ!光の中へ」という名には、「病む人達が早く元気になって光の中へ!希望がわいて来る空間を」という意味が込められている。
ガラス窓から明るい光が差し込む吹抜けを見上げると、「鳥たちの詩」と題された木彫モビールが揺れている。コウノトリやコガモ、イワツバメが風にゆらゆらと揺れて、気持ちが開放的になる空間である。
院内全体として、サイン看板にも鮮やかな花々の写真が大きく取り入れられ、とても明るく希望がわいてくる環境計画となっている。