導入事例・お客様の声
社会福祉法人すぎのこ村
ひばり〜ヒルズ 様
ー 移乗・介護用リフト 導入によるメリット (お客様の声) ー
職員は身体が楽になる
利用者は身体の状況がよくなる
入浴介助の後とか、起床介助、就寝介助の後とか密集した移乗の時間帯の後の疲れが違う。
利用者の硬直して伸びきっていた身体が、リフトで面支持で抱えることによって筋緊張が少なくなって、身体の伸展が柔らかくなったり、拘縮が収まっている。
今回は、導入いただいたシーホネンスの移乗・介護用リフト「Likoシリーズ」の
導入理由、抱え上げない介護推進による効果を伺いました。
- 腰痛や腕が痛いなどの身体的負担を理由に辞める職員がいた。
- 利用者の人権を守るため。同姓介護の徹底。
- 身体への負担(腰痛、腕の痛みなど)がなくなった。
- 離職率の低下
- (利用者の)身体の伸展が柔らかくなる。拘縮が収まる。
- アクシデントの減少。
自分たちの考え方、文化を変え、リフトを導入
移乗・介護用リフト導入前の課題はなんでしたか?
(スタッフ)
腰痛アンケートをとったことがあり、腰痛をもっている人が多かった。
車いすからベッド、車いすからトイレへの移乗するとき、2人で抱えていた。一人でサポートをしている場合には、もう一人のスタッフを呼ぶ必要があり、(施設内の)一番端から走ってくるなど、バタバタ感が入居者に伝わっていて悪いなと思っていた。
(スタッフ)
スペースがない部分での抱え上げ。どうしても腰を曲げた状態でないと抱え上げられない。
(施設長)
ノーリフトに取り組む前は腰痛とか腕が痛いなど、これ以上介護ができないと言って辞める職員が結構いた。
移乗・介護用リフト導入に至る決定的な要因は何ですか?
(施設長)
平成7年に開所した当初は、職員の平均年齢が30歳前後ぐらいで、どうにか自分たちの力で利用者の喜んでもらえることだったら頑張ろうという雰囲気だった。利用者の年齢も高齢化・重度化、職員も高齢化していくなかでリフトと出会い、自分たちの考え方、文化を変えていった。
利用者の人権を守りたいということで同姓介護を行っている。トイレ、お風呂、着替えは全部同姓で介護を行う。同姓介護の徹底を目指し、リフトを導入した。
移乗・介護用リフトへの拒否反応を解決
導入時の反応はいかがでしたか?
(施設長)
スタッフのほぼ8割9割は反対だった。
(スタッフ)
私は大反対の先陣を切っていた。そこそこ介護の技術には自信があったので、それを否定されるという気がしたのと、機械に頼るということに納得いかなかった。
(スタッフ)
機械だから冷たい感じが嫌だ、時間がかかるから嫌だ、めんどくさいから嫌だという人が大半だったと思う。
移乗・介護用リフトを浸透させるためにどんな方法を実施されましたか?
(施設長)
導入反対派を含むプロジェクトチームを発足し、施設内研修でスキルアップを図った。
文化を変えるというのは大きな作業になるので、無理強いするのはやめましょうということですり合わせしながら進めた。
できる利用者から・効果が分かりやすい利用者から始めていき、男性一人・女性一人ずつ行った。
最初は時間がかかるが、慣れていくと時間がかからなくなっていく。
時間がかからなくなったところで次の事例の方に。結果的に2年たたないうちにいつの間にかみんなリフト使っていた。
施設内研修の様子
利用者の反応
リフトの使用を始めて感じたこと、一番の変化は何ですか?
(施設長)
利用者に関しては、硬直して伸びきっていた身体が、リフトで面支持で抱えることによって筋緊張が少なくなって、身体の伸展が柔らかくなってくるとか拘縮がおさまってくる。
職員は身体が楽になる、利用者は身体の状況がよくなる、とても良い方向に進んでいると実感した。
(スタッフ)
筋ジスの方は、抱えられるよりリフトを使う方が気持ちいいと言われた。
ご利用者の方たちは、みんなが使っているなら私も使ってみようかと広がり、浸透が早かった。
リフトを使ったケアの良い点はどこですか?
(スタッフ)
リフトはゆっくり上がってゆっくり降りる。その時間に顔が見れてお話ができる。信頼関係をつくる場所になった。
(スタッフ)
さあ行くぞ、がんばるぞと歯を食いしばってやる必要がない。ゆっくり上がっている時間にコミュニケーションをとったり、手があいていたら髪を整えてあげたり、口の周りを拭いてあげたり、そういう時間が増えた。
導入後の効果
身体への負担軽減
(スタッフ)
腰が朝痛くて起きられないということがなくなった。
(スタッフ)
施設の中の雰囲気が変わった。バタバタしていたのが余裕ができ、笑顔が増えた。
定着率(離職率)や求人への変化
(施設長)
身体的負担による理由で辞める職員がいない。
求人票にノーリフティングポリシーの取り組みを記入するようになってから40〜50歳代の人からの応募が増え、再雇用などで高年齢でも支援が行えるという、2重3重の波及効果がみられるようになった。
ノーリフトケアが浸透したことで利用者のケガが減少。
主にベッドや車いす移乗時の転倒による、ずり落ち・打撲・擦り傷等のアクシデントの回数が電動床走行式リフトを導入した平成24年以降激減した。
これから行う取り組み、未来に向けて
ノーリフトケアを実施するためには何が大切ですか?
(施設長)
明確な目標設定と計画的に費用をかける覚悟、根気強い取り組みが欠かせない。
リフトを使ってより働きやすい環境が日本各地に浸透することを願っている。
(スタッフ)
スタッフのさらなるスキルアップ 、抱え上げない介護の理解を深めること。